先日、昨年からそばの実を使い始めている岡山から鳥取にかけてのそばの畑を見てきました。

まずは岡山県の蒜山高原周辺。その名の通りの高原地帯で、北海道を思わせるようなゆったりした景色が広がるなか、そば畑がいくつか広がっています。

今年はソバの種をまいた後の長雨で種が流されてしまったりして、西日本ではかなり被害が出ているようです。しかしこの周辺は高原地帯ということもあってか、所々ムラがある畑もあったものの、概ねきれいに花を咲かせていました。

この日は晴れ間が少なく、蒜山三座がすっきり見えることがなかったのが残念でしたが、可憐なそばの花を楽しむことができました。

続いて少し北上して鳥取県に入り、大山の麓のそば畑に向かいました。

大山を真正面に望む展望台前のそば畑です。雄大な大山と可憐なそばの花という絶好の撮影ポイントですが、ご覧の通り手前や左側は黒い土がむき出しになっています。雨で種が流されてしまった跡で、畑の半分以上が被害を受けていました。

今回は回れませんでしたが、<遊山>でそばの実を使わせていただいている島根や広島県の比和などでも同様の被害を受けているところが多いとのこと。私たちそば屋や消費者にももちろん影響はありますが、なんといっても育てている農家の方々にとってたいへんなことだというのが、このような状況を間近に見て実感できました。

 

せっかく日本海の手前まで来たので、少し足を伸ばして松江で出雲そばを食べてきました。

3段重ねの割子そば。私たちがいただいたふなつさんは周辺の契約農家さんが栽培したそばの実の他、自家栽培もされているとか。とてもおいしいそばでした。

 

東日本ではソバが概ね順調に生育しているようですが、北海道は逆に干ばつの影響を受けて収量や品質が万全でないようです。

中国地方や福井の在来種はそれぞれ個性があり、来年にかけても使うのを楽しみにしていたんですが、今年ほどには提供ができなくなりそうです。それでも使えるときは最大限おいしくご提供できるよう、努力していこうと思っています。