先週の定休日に2日間の臨時休業を加え、3泊4日で北海道に行ってきました。
4年前に摩周のそば畑を訪ねた際、そのそばをいただいている札幌の高梨製粉さんも一緒に訪ねたかったんですが、北海道があまりにも広すぎて時間が足りず、今回の訪問となりました。
高梨製粉さんでは工場を見せていただきながらそばのこと、産地や生産者のこと、製粉のことなどたっぷりお話を聞かせていただきました。
摩周のそばは恵まれた気候に加え、
- すべての実が熟していないうちに刈り取る早刈り
- 刈り倒して地面で追熟させる地干し
- 連作障害を避けるための輪作
- 大規模な最新の乾燥設備
など、そばを美味しくするために他の産地ではなかなか見られない手間やお金のかかる努力をされています。今回、その背景に信念を持った方の存在があったことや、高梨さんが独立して製粉会社を起ち上げた時、摩周ともう一カ所の産地に絞って始められた経緯などもお聞ききしました。
昨シーズンは収穫時期の長雨の影響で例年に比べると出来はもう一つでしたが、今年は今のところたいへん順調だとのことでした。
北海道の雄大なそば畑の写真を撮ろうと、別のお取引先を通じてそばをいただいている黒松内も訪ねました。長野県の奈川在来種をこの地でずっと栽培されているアルプス・ファームさんの周辺には大きなそば畑が幾つもあり、多くの畑はすでに実をつけていました。
撮影の許可をいただこうと作業中のみなさんに声をおかけすると、ちょうど作業が終わったところで、「お茶でも飲むかい」とお茶にアイス、メロンまでいただきました。美味しかったのは言うまでもありません。
「この辺の畑は実が付いて色も変わっているけど、もっと広くて真っ白なそば畑があるよ」と教えてもらいました。気象等のリスクを避けるため、畑により1ヶ月ほど時期をずらして栽培されています。
20~30分車を走らせると、大きなそば畑がいくつも広がっています。撮影にはドローンが必要な雄大さです。
こちらも土作りやそばの品質向上に手間暇惜しまず努力されている生産者。もう少ししたらこのそばを打ってお出しできると思うと楽しみです。
アルプス・ファームさんのそばを使われている黒松内の「そば屋この花」さんでおそばもいただいてきました。繁盛店なのにご夫婦2人だけで営業されており、奥さまの心配りが印象的で、おそばも美味しくいただきました。
道中、登別温泉、洞爺湖、有珠山と昭和新山、ニセコから小樽、札幌と時計回りに一周して雄大な景色を楽しみ、美味しいものをいただいてきました。
最後の札幌の夜は予約していた「手作り創作ゆるり屋」さんで北海道の味を満喫。
奥さまがシェフ、ご主人が接客とご夫婦で営まれていて、料理や接客から想いが伝わってきました。
アルプス・ファームさんで作業を終えたみなさんと一緒にメロンをいただきながら、「そば屋をやってなかったらここに来ることも、この方たちに出会うこともなかっただろうな」とつくづく思いました。
それは高梨製粉さんでも、黒松内のそば屋さんでも、札幌のゆるり家さんでも同様。雄大な自然を含め、大切な出会いがたくさんあった旅でした。
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